マーライオンやガーデンズバイザベイ、マリーナベイサンズは確かにシンガポールを代表する観光スポットですが、知る人ぞ知るシンガポールの魅力にふれたいなら、インスタ映え間違いなしのストリートアートを見に行くべし!
シンガポールでは、ジョーチアットロードやリトルインディアなど、豊かな文化や伝統を持つエリアにストリートアートとの出会いがあります。ストリートアート探しの旅の魅力は建物やショップの壁に描かれた巨大なウォールアートを鑑賞できるだけでなく、作品を写真に収めたり、作品をバックに記念撮影したりできるところ。後々、上から別の絵が描かれたとしても写真を撮っておけば、作品を一生保存できます!
今回はシンガポールで必見のストリートアートを鑑賞できるスポットを一挙紹介します!
1.リトルインディア | Little India
豊かな文化に恵まれたこのエリアの魅力は、インドの文化にふれることやインド料理を堪能することだけではありません。角を曲がるたびに出会えるストリート作品をお見逃しなく!監視カメラに取り囲まれたダンサーを描いた作品やウルトラマンをモチーフにした作品など、謎に包まれた作品からユーモア溢れる作品まで、店舗や建物の壁に描かれた数々のアートを鑑賞できます。リトルインディアのケルバウロード(「ケルバウ」はインドネシア語で「水牛」を意味する言葉)では、このエリアでかつて盛んに行われリトルインディアの発展に大きく貢献した牛の取引を想起させる、虹色の牛が描かれたウォールアートを見ることができます。
2.ジョーチアットロード | Joo Chiat Road
ジョーチアットロードは、プラナカン(中国北部から初めて東南アジアに移住してきた中華系移民の末裔)が経営する伝統的な店舗が軒を連ねるエリアとして有名ですが、シンガポールのストリートアートに出会える絶好のエリアとしても注目されています。ジョーチアットロードに面した駐車場横の建物に描かれた、母と子のウォールアートは必見です!
3.チャイナタウン | Chinatown
チャイナタウンも豊かな文化に恵まれたエリアのひとつで、数え切れないほどのストリートアートを鑑賞できます。このエリアでは、いたる所でシンガポールの有名壁画アーティスト、イップ・ユー・チョン(Yip Yew Chong)の作品に出会えます。茶商店&ストリートアートツアーに参加すれば、お茶の名店でおいしいお茶を味わいながら、作品探しを楽しめます!
チャイナタウンインスタウォークに参加すれば、シンガポールの移民一世やシンガポールの発展の歴史について学び、インスタ映えする写真を撮影しながら、このエリアについての理解を深められます。
4.カトン | Katong
カトン地区は、カラフルな外観の店舗とプラナカンの豊かな伝統を誇るエリアとして知られています。イーストコーストロード沿いにあるニーキア・ラム(Nicia Lam)、バレリー・ネオ(Valerie Neo)、ノベナ・アンジェラ(Novena Angela)、イーリッシュ・ラム(Yillish Lam)の共作『メドレー・アリー(Medley Alley)』は必見です。このエリアの伝統に敬意を表して描かれたウォールアート作品は、プラナカンタイルを敷き詰めて翼をかたどったものが左右の壁の上で表現されています。
5.アリワルストリート(アリワルアートセンター) | Aliwal Street
アリワルアートセンターがあるアリワルストリートは、シンガポールのストリートアートを鑑賞できる絶好のスポットです。特にアートセンターの路地側のエントランスでは、色の炸裂といった印象を与える作風で有名なシンガポールのアーティスト、Slacsatuのろうけつ染めを思わせるアルファ バティック作品を鑑賞できます。
アートセンターの裏では、Antz(Anthony Chong(アンソニー・チョン)の鮮やかな色づかいとシャープな描画のドラゴンを表現したアート作品が見られます。アリワルストリートを訪れたら、キュートゥリギャラリー(Cuturi Gallery)まで足を伸ばしましょう。ギャラリーの建物側面の壁に描かれた作品は、一見の価値アリです!シンガポールの植物や動物、そして海とともに生きてきたシンガポールの歴史に敬意を込めて船を描いたウォールアートは、ディディエル・ジャバ・マチュー(Didier Jaba Mathieu)の作品です。
6.アモイストリート | Amoy Street
アモイストリート沿いにあるティアンホッケン寺院(天福宮)の裏には、全長40mにわたる大作が描かれています。これは壁画アーティスト、イップ・ユー・チョン(Yip Yew Chong)の作品です。7枚のパネルを使ったこの作品には、福建省からシンガポールに移住してきた移民の初期の頃の生活が描かれています。作品の中には、結婚式の場面やカンポン(シンガポール語で「村、「集落」を意味します)での賑やかな生活の場面が盛り込まれています。
7.スポティスウッドパークロード | Spottiswoode Park Road
シンガポールのストリートアート作品の中には、アレックス・フェイス(Alex Face)のアーティスト名で活躍するタイのストリートアーティストPatcharapol Tangruenなど、海外アーティストの作品もあります。スポティスウッドパークロードには、プラナカンの伝統的な民族衣装である「チャンサン(長衫)と「ニョニャクバヤ」を着た2体のウサギのようなキャラクターが描かれた、アレックス・フェイスの作品があります。アレックス・フェイスの作品を象徴するうさぎのようなキャラクターが描かれた他の作品も、探してみてはいかがでしょう?
8.ダンロップストリート50番地 | 50 Dunlop Street
ダンロップストリート50番地には、アートウォークリトルインディア(Artwalk Little India)に出展されたウォールアートのひとつ、ヴィジュアルアーティスト、ミスラ・ジーヴァナンタンの作品『Vilakku bb』(ランプbb)があります。このウォールアートには、「コーラム」(伝統的アート形態のひとつ)を描く際の色づかいから着想を得たシーンが表現されています。また、活気溢れるイキイキとした日常を再び手にしたいと願う気持ちが、「Enney Vilakku」(オイルランプ)で表現されています!
9.タンジョン・カトン・ロード | Tanjong Katong Road
シンガポール国立芸術評議会による芸術普及事業アーツ・イン・ユア・ネイバーフッド(AYN:Arts In Your Neighbourhood)の一環として、アーティスト、キアット(Kiat)は『Fleeting』(儚さ)という作品を制作しました。タンジョン・カトン・ロードを度々訪れては水道管から水を飲み、民家の庭に咲く花々と戯れる、そんな地域に住む鳥たちとのふれあいから着想を得たこのウォールアートには、タイヨウチョウの姿が描かれています。
10.ニールロード | Neil Road
新たにオープンした「シェイクシャック」の店舗の裏側の壁には、このエリアの活気溢れる雰囲気が反映された作品が描かれています。これは、シンガポールの現代アーティスト、サムロー(Sam Lo)が手掛けたウォールアートです。中国の想像上の生物「麒麟」、「鳥」、東南アジアの「軒(屋根の下の突出部分)」の描写や、色鮮やかなプラナカンタイルづかいが見事な大作です!
11.バリレーン&オーファーロード | Bali Lane and Ophir Road
バリレーン&オーファーロードは東南アジア初の「フリーウォール(Hall of Fame)」(ストリートアートを自由に表現できる、コンクリート壁のキャンバス)です。まさにストリートアート「専用」のスペースであるこの場所では、230mに渡ってディディエル・ジャバ・マチュー(Didier Jaba Mathieu)、ZERO、ANTZといったシンガポールアーティストの作品が描かれています。
12.ジャランベサール | Jalan Besar
ジャランベサールにある路地フレンチロードのHDBブロックの間に、牛車と廃園になったニューワールドアミューズメントパーク(New World Amusement Park)が描かれたウォールアートがあります。この作品は、HDBブロックでコミュニティアートを促進することを目指す非営利慈善団体ソーシャルクリエイティブ(Social Creatives)によって描かれました。
13.ハジレーン | Haji Lane
ショップやおしゃれなカフェが集まるハジレーンは、「普通ではない何か」を求めている人の心をくすぐる場所です。このエリアには有名アーティストのウォールアートがたくさんあります!ディディエル・ジャバ・マチュー(Didier Jaba Mathieu)が制作した複雑で未来的な作品『el lío』(混乱)も、そのひとつです。「シンガポールインスタ映えスポットめぐりツアー」に参加すれば、「ガーデンズバイザベイ」や「マリーナベイサンズ」など人気観光スポットだけでなく、ハジレーンも楽しめます。
シンガポールのシビックディストリクトと、このエリアの歴史を感じさせる雰囲気を体験したいなら、「#インスタウォーク:シビックカラーズ」がオススメです。
合わせてシンガポールのインスタ映えスポットもチェックしよう。
14.チョンバル | Tiong Bahru
カフェやヨガスタジオ、書店が立ち並ぶチョンバルは、シンガポールのトレンド発信地。ストリートアートは、そんな流行を生み出すこのエリアのアーティスティックな雰囲気と相性抜群です。壁画アーティスト、イップ・ユー・チョン(Yip Yew Chong)も自らの作品『Pasar and the Fortune Teller』(占い師の所に立ち寄る)や『Bird Singing Corner』(道角で歌う鳥)、『Home』(自宅)の制作場所としてチョンバルの路地を選んでいます。
15.ブラスバサー | Bras Basah
この歴史ある地域は、ビーチから街灯柱、路地まであらゆる場所がアートで埋め尽くされています!ブラスバサーでは、奇妙なモンスターやトラ、ドラゴンが描かれた作品や、ストリートアートに欠かせない奇抜なグラフィティ文字、日常のひとコマを切り取った作品などを見ることができます。
16.コールマンブリッジ | Coleman Bridge
コールマンブリッジ高架下の道では、驚くほどたくさんのストリートアート作品に出会えます。この場所にはシンガポールの創設者トーマス・ラッフルズ卿が描かれた作品や、サムスイ族の女性(中国人女性移民)や咆哮をあげるライオンが描かれた作品など、シンガポールの歴史を想起させるウォールアートがあります。また、見事な芸を披露する大道芸人にも出会えるかも!
17.ゲイランパークコネクター | Geylang Park Connector
シンガポールの公園をつなぐウォーキング/サイクリングロードのひとつ「ゲイランパークコネクター」も、ジョーチアットロード近くのストリートアートスポットです。ここでは、淡水魚アロワナをモチーフにしたカラフルなウォールアートに出会えます。この作品はディディエル・ジャバ・マチュー(Didier Jaba Mathieu)の作品ですが、社会福祉機関ジャミヤーチルドレンズホーム(Jamiyah Children’s Home)の子どもたちの協力を得て制作された作品であるため、ディディエルはこのウォールアートを自分の作品ではなく自分と子どもたちの共作と考えています。
18.ダンロップストリート | Dunlop Street
最後に紹介するのは、ダンロップストリートにある「ザシンガポールクラブ(The Singapura Club)」。このクラブの壁には、ティーカップに入った飲み物を飲もうとしているインドの老人の姿が色鮮やかに描かれています。このカラフルな作品は、ハジレーンにある「ザシンガポールクラブ」1号店の壁に描かれた白黒作品へのオマージュとして製作されたものです(写真はハジレーンにある1号店に描かれた作品)。いずれもグラフィティアーティストとして活躍するセノ2(Ceno2)による、見応えのある作品となっています。
今回は観る者を圧倒するシンガポールのストリートアートが見られるスポットを一挙紹介しました。早速、実際に訪れてウォールアートを鑑賞するためのプランを立ててみては?各スポットを訪れたら、インスタ映えする写真を撮るのもお忘れなく!
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